No.178 2019年4月

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鳩ヶ谷周辺で見られる野鳥シリーズ (191)

ツメナガセキレイ(セキレイ科) Motacilla.flava.taivana

ツメナガセキレイはキセキレイに似ているが、足の後ろ指の爪が長く尾がやや短めで黄色味の目立つセキレイの仲間。雌雄同色で、亜種ツメナガセキレイの夏羽では過眼線および額から頭頂、頸、背の上面が黄緑灰色。眉斑と喉から下が黄色。尾は黒褐色で、最外側尾羽は白色。嘴と足は黒い。多くの亜種があるが、ツメナガセキレイ(M.f.taivana)の他に、亜種マミジロツメナガセキレイ(M.f.simillima)、亜種シベリアツメナガセキレイ(M.f.plexa)、亜種キタツメナガセキレイ(M.f.macronyx)等が記録されている。広く、ヨーロッパ、アジアの温帯や熱帯、アラスカなどで繁殖し、日本ではツメナガセキレイが北海道のサロベツ原野などでも繁殖している。その他の亜種は、旅鳥あるいは冬鳥として各地の河原や農耕地などで見られることが多い。石垣島などの離島では渡りの時期には100羽以上の群れが飛来することもある。

自然の記録:

 4月 1日 我が家の庭で、ようやくウグイスの初鳴きが聞こえてきました。まだ、ホーケキョ程度の未熟な声ですが。ウグイスは春告げ鳥とも呼ばれており、始めて鳴く声を初音。ホトトギスの初声と共に俳句などでも歌われている。夏に鳴くウグイスは老鶯(乱鶯あるいは狂鶯)ともいわれる。今日もジョウビタキの雌を見ることが出来ました。家の中ではヤマトヒメカゲロウというクサカゲロウの仲間がいました。旧芝川を散策、途中、新芝川の汐入橋の橋桁付近でイワツバメ4羽が飛んでいました。今年も営巣するようです。旧芝川ではモンシロチョウ、モンキチョウ、キタテハ、ベニシジミ(初認)、植物はイヌガラシ、タガラシ、タネツケバナ等が開花しました。暖かかったのでタナゴ釣りの釣り人が10名ほど糸を垂れていましたが、魚籠の中でクチボソが10匹ほど泳いでいました。

タナゴ釣りをする釣り人 繁殖羽となったコサギ
イソシギ ニリンソウ

 4月 3日 庭のニリンソウが2株開花しました、今年の開花は大分早いようです。ジョウビタキの雌が今日も飛来しました。豊田の森の竹林ではウラシマソウが発芽して、タケノコも伸び始めていましたが今年は例年に比べ少ないようです。

 4月 8日 三ツ和公園や見沼代用水沿いのソメイヨシノは満開となりましたが、一日中肌寒い日でした。庭のカキの木やイチジクの木にツグミ、シロハラ、オナガなどが来てくれました。花冷えのためかツバメの姿が少ないようです。昔は玄鳥(げんちょう)、乙鳥(つばくらめ)、天女(つばくらめ)など春の使いの呼び名として俳句に読まれていました。

    あそぶともゆくともしらぬ燕かな 去来

 

  4月10日 今日も一日中冷たい雨が降っていました。3月の卒業式の頃に咲き始めたソメイヨシノは新学期が始まっても咲いています。冷たい時雨が降ってくれるおかげなのか、我が家の庭も緑が一段と増え、緑の合間にクサイチゴ、ニリンソウ、シャガ、ムベなどの白い花が彩っています。

 4月11日 強い風が吹いていましたが、庭隅でシロハラが採餌していました。まだ、北帰行の気がないのか落ち着いていました。

 4月16日 ナガミヒナゲシが市内各所で開花し、ナミアゲハ数頭(初認)が飛び始めました。近所の民家に営巣していたツバメの巣がカラスに壊されてしまいました。昨年は同じ巣で5羽のヒナが育ちましたが、カラスに襲われ3羽が食べられて、何とか2羽が巣立ちました。

 4月19日 クコの葉にクビボソハムシが集まり交接中のものが多い。近所の庭ではフジの花が開花し始めクマバチが飛んでいました。買物の途中に立ち寄った林縁に積まれた伐採木の周辺ではアカハネムシが数頭飛んでいました。

 4月22日 暖かくなったので昆虫類が大分飛び始め、三ツ和公園ではナガサキアゲハ(初認)、旧芝川ではツマキチョウとヤマトシジミを初認、ナミアゲハ、モンキチョウ、モンシロチョウ、キタテハ、ベニシジミ等の蝶類、アジアイトトンボ、ナナホシテントウ等。植物は外来種のオオカワジシャ、オランダガラシ(クレソン)、コマツヨイグサ、(アカバナ)ユウゲショウ、オッタチカタバミ、在来種のハハコグサ、カワジシャ等が開花していました。

オランダガラシ オオカワジシャとカワジシャ アカハネムシ

 4月23日 マエアカスカシノメイガという白絹のようなきれいな小型の蛾がブロック塀に止まっていました。

 4月29日 湧水公園のハンノキが増殖中で、すでに50本以上が芽生えて1bを超えるものもある。菖蒲田の手入れをしなくなって1年もたっていないが、数年たてばハンノキ林に変わってしまうことでしょう。ハンノキの葉にはハンノキハムシが沢山ついていました。午後に、庭で草むしりをしていたところホソオビヒゲナガという小さな蛾の仲間が飛んでいました。

地球温暖化を考える(130)

赤山歴史自然公園(イイナパーク)

イイナパークは歴史自然公園との名がついているが、現状は自然公園というにはほど遠い。葬祭場の周辺に植栽された植物は園芸種が主となっている。大池の周辺を樹木で囲うことによって池に集まるカモ類が安心して生息できるという利点はあるが、もう少し考えて植栽してほしいものであるが、残念ながら意見を言える場所がなく、意見が反映される可能性もないのが現状であることを考えれば仕方がないであろう。園芸種であっても植物を植えることによって周辺の温度の変化が期待できるかもしれない。主な植栽植物は、ウバメガシ、シャリンバイ、ホソバヒイラギナンテン、アズキナシ、レンギョウ、ソシンロウバイ、アセビ、コクマザサ、ヤブコウジ、サクラの品種多数など。ヤブコウジが小群落で植栽されていたが炎天下にさらされており、枯れているものが多かった。ヤブコウジは日陰に植えた方がよかったのでは。植栽された植物の間や空き地にはシロツメクサ、アメリカフウロ、ユウゲショウ等外来植物が27種類、スギナ、カラスノエンドウ、ハハコグサ等が繁茂していましていました。この公園建設地は、元々、泥炭湿地であった場所であることから自然植生の回復を期待したいところである。また、ヒヨドリやムクドリなどの野鳥が多いことから、これらの野鳥が運んでくるクサギ、エノキ、クワ、ケヤキ、アオキ、マンリョウ等の植物が増加することを期待したいところである。

火葬場前の大池 大池周辺の植栽
大池周辺の植栽
現在公開している公園の遊歩道 ホトケノザ
葬祭場と池の護岸