No.10 2005年4月

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鳩ヶ谷で見られる野鳥シリーズ23

コムクドリ(ムクドリ科) Sturunus pillippensis

コムクドリ ♂ コムクドリ ♀

コムクドリは毎年5月頃に日本へ渡ってきて、北海道や戸隠・軽井沢などのような高原地帯で、キツツキの古巣や戸袋などを利用し繁殖する。7月中旬〜9月頃に鳩ヶ谷市でも観察されるようになる。大抵はムクドリと共に混群をつくり電線などに止まっているのを見ることが出来る。通常見られるムクドリよりも体が小さく色調はかなり異なる。雄は白い顔に頬から首にかけて栗色の模様があり、上面は黒っぽく見え翼に白斑がある。腰は淡い橙色。雌は頭から上面が灰白色で、下面が白い。鳴き声はキュルキュルというような感じである。繁殖期間中は、主に昆虫類や毛虫などの動物質を食べているが、秋の渡りの時期には木の実を食べていることが多く観察される。コムクドリも他の小鳥類同様、東南アジアでの越冬地の環境破壊が進んでいるためにかなり減少しているようだ。

自然の記録:

 4月1日   セイヨウタンポポ開花、ソメイヨシノ数輪開花、今年は遅い気がする(桜町6丁目)。

 4月3日   ツマキチョウ初認、市内で見かけることが少なくなった蝶の一つであるが、春になるとどこからともなく飛来してくる。見つけた時はまだいてくれたかと楽しい気持ちになる(本町3丁目の公園)。

 4月6日   シヤガ開花、モンシロチョウが毎日飛来、このあたりではモンシロチョウの食草になるような植物がないのにと思っていたが、市民農園で数頭が飛び回っていたので、ここが繁殖場所かと納得した(桜町6丁目)。

 4月7日   ウラシマソウ、タチツボスミレ、モクレン、等が開花、ソメイヨシノも5分咲きになった(桜町6丁目)。ウラシマソウ、タチツボスミレは共に市内からは殆ど消えてしまった植物であるが、以前は林のあるところ(大籠寺山、法性寺山、東公団周辺、等)では普通に見られた。

 4月11日 ソメイヨシノ満開と共に、南風強く散り始める。マルガタゴミムシ(1)、シジュウカラが繁殖期の囀りに入る(桜町6丁目)。

 4月15日イエコウモリ?が飛び始めた。暖かくなり蚊柱が立ち始めたのでコウモリにとっても餌が豊富になり良い条件が整ってきたようだ。

 4月16日 マルガタゴミムシ(1)桜町6丁目。

 4月18日 ヤモリ(2)死亡個体。ニリンソウ開花は20年経ってようやく開花したもの。今までは葉のみが茂っていたが今年は2輪咲いた。来年からは花の数を増やしてほしいものである。昔は権現山、諏訪山、法性寺山などでは普通に見られた種類である。ウラシマソウが開花(桜町6丁目)。

 4月19日 春型のアゲハチョウ(1)桜町6丁日、カルガモ(2)、ツバメ(1)天神橋付近の芝川。今年のツバメの飛来は遅かった。

 4月20日 ハハコグサが30cm以上の高さに生育しているのは珍しい(桜町6丁目)。

タチッボスミレ ハルノノゲシ
タチッボスミレ ハルノノゲシ