No.35 2007年5月

Loading

鳩ヶ谷で見られる野鳥シリーズ (48) 

サンショウクイ(サンショウクイ科) Pericrocotus divaricatus

撮影地 見島(山口県)

山椒は小粒でもピリリと辛いと言う言葉がありますが、サンショウクイは飛びながらヒリリン、 ヒリリンという声で鳴くところから名前が付けられたようです。体は細く尾が長いセキレイのよう な形をしています。頭から背中および過眼線にかけて青灰黒色で下面が白い鳥です。
 埼玉県のレッドリストでは絶滅危惧第二類に分類されており、全国的に個体数が減少しています。
 越冬地である東南アジアなどの森林が乱開発されたため生息域が狭まったために個体数が減少していると言うことが言われていますが、繁殖地でもある日本国内の生息環境もかなり大きな変化があります。

自然の記録:

 5月 7日 市内のツバメ調査を行ったところ、4ヶ所6巣で繁殖の可能性を確認しました。6巣中2巣では親ツバメが抱卵中であった。確認された場所は全て桜町地区である。他の地域でもツバメが飛んでいるのを確認したが営巣確認までは至らなかった。

 5月10日 本町2丁目4付近の路上を歩いていたところ、夏鳥であるサンショウクイがヒリリン、ヒリリンと鳴きながら頭上を通過していった。サンショウクイは近年減少している鳥の一つである。市内では過去に2003年4月26日に桜町6丁目12付近の上空を鳴きながら通過した記録があります。

 5月11日 朝から強い風が吹いておりクリやカキの若葉がかなり落ちていました。クリの葉の根元の方に赤みをおびた丸い球状の虫瘤が沢山ついていました。この中にはクリタバチというハチの幼虫が入ってました。また、クリの葉と共に木の上から落下したのであろうキスジトラカミキリ(黒色の体に2本の黄色い帯があるカミキリムシ。足は飴色で、全身に細かい毛がはえている。一見スズメバチの仲間に体型、色合いともよく似ている。幼虫は、ケヤキ、サクラ、カキなどいろいろな樹木の伐採木を食べる。)が敷石の上に落ちていました(桜町6丁目)

現在、庭で開花中の植物は、ハルジオン、ハハコグサ、オオジシバリ、交雑種のタンポポ、ホトケノザ、ノイバラ、オオアラセイトウ、カラスビシャク、キュウリグサ、コオニタビラコ、ムラサキカタバミ、カタバミ、アカカタバミ、等が開花し賑やかである。

 5月18日 御岳神社付近でクサノオウが開花した。この地では毎年今頃の時期にクサノオウが開花するが、何故ここにのみあるのか不思議である。ビロードコガネがハルジオンの花に飛来した(桜町6丁目12)

クリタマバチの虫瘤 キスジトラカミキリ
ハルジオン ツマグロオオヨコバイ

 5月20日 桜町6丁目の住宅の屋根にムクドリが営巣し、ベニヤ板の破れ目から出入りしていた。中から雛鳥の声が頻繁に聞こえたことから存在がわかった。親鳥は人を警戒しながらもかなりの頻度で餌をとってきては雛に与えている様子。親が来るたびに屋根裏の方から雛の声が賑やかに聞こえてくる。

周囲を警戒しながら顔を出すムクドリ 福祉センターのツバメの糞受け

 5月23日 18時30分に辻バス停前の水田でカルガモが採餌していた。鳩ヶ谷市内に残っている貴重な水田は鳥にとっても人にとってもオアシス的存在である。

 5月25日 またまたカワセミ情報、しばらく途絶えていたカワセミ情報が復活しました、移動途中の個体が観察された可能性もありますが、何処かで繁殖をしてくれたらと思っています。

26日も観察され、市民の方から携帯電話
で撮した証拠写真が送られてきました。

 5月26日 本町3丁目江川付近でシジュウカラの巣立ち雛5羽に親が餌を与えていました。御獄神社付近ではオナガが電線に止まっていたが、恐らくこの辺りで繁殖しているのかもしれません。

 5月29日 見沼代用水と毛長川合流点付近でゴイサギを観察したと市民から情報が寄せられました。

 5月31日 7時頃コンホール鳩ヶ谷敷地内の樹木の間をオナガが飛んでいました。19時頃天神橋付近の芝川でイエコウモリが飛んでいました。雨が降っているので餌となる昆虫類が低く飛んでいるのを捕らえているようでした。