No.137 2015年11月 |
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ホオジロガモは、雄の頭部はおむすび型をしており、緑色光沢のある黒、嘴の基部近くに白くて丸い斑がある。背から尾にかけては黒く下面は殆ど白色。飛んだ時に雨覆の白と風切羽の黒のコントラストが明瞭。雌は頭部が褐色で白い首輪があり背面は褐色で、下面は灰褐色。
日本へ飛来する個体数はそれほど多くなく、関東地方には非常にまれな海ガモで、潜水が得意です。埼玉県を流れる荒川上流域のコハクチョウ飛来地(深谷市)には、例年30羽以上の群れが飛来します。海に生息していることが多いので、俗に海がモと呼ばれていますが生粋な海ガモではなく、淡水系にも生息できること、また関東地方では少なくとも非常にまれな存在ではないようです。 川口市周辺では極希なカモ類で、差間地区にある芝川第一調節池で数回観察記録があるのみです。
11月 2日 冷たい雨が降る中で、シジュカラの雌雄が熟したカキを食べにきました。ヒヨドリに追い払われていましたが、お腹がすいていたのかすぐに戻ってきました。キボシカミキリもイチジクの葉陰でしっかり止まっていました。
キカラスウリが大きな実をつけています。まだ青々としています。子供の頃は普通のカラスウリをよく見かけましたがキカラスウリを見た記憶がありません。いつ頃から市内に居座ったのか?キカラスウリは天花粉の原料として知られています。根から折れた澱粉を粉にしたもので、汗疹やおむつかぶれなど、子供の頃は風呂上がりにベビーパウダーをパラパタしてもらった記憶があります。
11月 3日 近所のラベンダーセージの花にホシホウジャクとモンシロチョウが飛来していました。今朝ようやくジョウビタキの声を聞くことが出来ました。今年初認です。
11月 9日 湧水公園に久しぶりにカワセミが飛来しました。今頃は人がほとんどいないのでカワセミも安心して採餌しているようです。キチョウやヤマトシジミも飛んでいました。
11月13日 久しぶりに旧芝川を散策しました。曇り空でしたが、河川敷にはコウテイダリア、カンナ、マツバボタン、オシロイバナ、ワタ、キバナコスモス、コスモス、ソバ、ミゾソバ、アオガヤツリ、シロバナセンダングサ等が開花し、ワタは綿が出来ているものもありました。
ワタの花や実などは、普段見ることがありませんが旧芝川では、橋ごとに河川の両側で近所の自治体などが河川敷の清掃や花などを植栽しています、ワタもその中の一つです。このような外来の植物を植栽することに異論もあるでしょうが、小学校などの教材用に植えているところなどもあるようです。
カモ類も少しですが飛来し始め、コガモ、ヒドリガモ、オナガガモが来ていました。ジョウビタキも雌雄を見ることができました。
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ワタの実 | ワタの花 |
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11月も中旬に入るというのにモンシロチョウ、モンキチョウ、ヒメアカタテハ、ベニシジミ、ヤマトシジミ、アキアカネ等の昆虫類も健在でした。
庭のイチジクにいるキボシカミキリもまだ健在で時々飛び回っています。隣近所の庭でもカキの実がかなり残っているのでスズメ、ムクドリ、ヒヨドリ、シジュウカラが良く飛来します。
11月15日 11時頃に雨が上がり、庭に出てみるとウグイスが藪の中を移動しながらチャッチャッチャッいう笹鳴きをしていました。今日もキボシカミキリが元気に庭を飛び回っていました。
冬になって身近で見ることが出来る野鳥が増えています。身近な鳥を見るときの楽しみ方にも色々あります。いつも見ている鳥でも、ちょっと視点を変えると楽しみも倍増します。
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3枚の写真は違った鳥のように見えますが、これはジョウビタキの雌で、すべて同じ個体です。同じ場所に止まっていても、角度を変えたりバックの色が変わると鳥の色彩も変わってきます。目がくりくりっとしていて愛嬌のある顔立ちをしています。胸の色は淡い褐色味のあるオレンジ色をしているのですが、3枚の写真からはオレンジ色の雰囲気は見えません。身近な鳥をよく観察することが、野鳥を覚える近道です。
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こちらはヒドリガモの雌、左の写真は成鳥、右の写真は若鳥です。同じ雌でも若鳥の方が、顔の模様や体全体の色が薄い感じがします。
11月17日 市内各所の民家で色々な花が開花しておりツマグロヒョウモンが飛び回り、ナガサキアゲハ、ヒメアカタテハ等が見られます。庭のキボシカミキリも昨年同様11月17日になっても健在です。今年は幾日更新するか楽しみです。落ち葉の下ではゴミムシの仲間や全身が淡い緑色をしたワカバグモなどが活動していました。
11月19日 見沼代用水と江川の合流点付近で久しぶりにカワセミが出現、橋の下のゴミ除去用の鉄棒に止まっていました。見沼緑道はサザンカが満開となり、トウカエデも色づき始めていました。
11月21日 午後3時半頃に庭が騒がしいので出てみると、スズメ30羽<と共に、シジュウカラ2羽、メジロ2羽、コゲラ2羽の混群が来ていました。我が家のカキの木に飛来する野鳥は、スズメ、ヒヨドリ、ムクドリ、オナガ、ハシブトガラス、ハシボソガラス、シジュウカラ、メジロ、コゲラ、ウグイス、ツグミ、シロハラ等12種類となりました。
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カキの実を食べるコゲラ | シジュウカラもよく食べにきます |
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11月23日 今日は暦の上では小雪、一日中どんよりとした肌寒い日であったが、近所の庭ではコスモスとコウテイダリアが満開となり、我が家の庭ではアメリカスミレサイシンが開花しました。春の花と秋の花が一緒に咲いているなんて言うのは昔では考えられないことでした。
芝川にかかる天神橋付近で、久しぶりにゴイサギの成鳥が飛んでいました
11月24日 いなくなったと思っていたキボシカミキリがイチジクの木の根元近くにいました。今日は、陽射しがあって暖かったので、黄色い体色で頭部に黒い斑点があるツマグロオオヨコバイ5匹がボタンクサギの葉陰から飛び出しました。通常は庭木などの葉の裏や茎によくはり付いているが、危険を感じると横に歩き、すぐに葉の裏側などに身を隠すことが多いので、ヨコバイ(横這い)の名がある。
11月28日 イチジクのキボシカミキリは今日も健在でしたが、背中はかなり黒みが増し、黄色かった斑紋が白くなってきました。今日は暖かかったのでサザンカやツバキの茂みではクサカゲロウが数匹飛び回っていました。カキの実を求めてスズメの群れに加え、ヒヨドリ、シジュウカラ、オナガ等が飛来しました。オナガが大きなカマキリを捕らえました。
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カマキリを捕らえたオナガ | カマキリを銜えて飛ぶオナガ |
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11月29日 今日も暖かく、ヒメアカタテハ、ツマグロヒョウモンなどが飛んでいました。草地ではツチイナゴ、ショウリョウバッタ等も健在でした。
目黒自然教育園(国立博物館分園)
目黒駅より徒歩9分という立地条件にありながら、自然の面影を残す数少ない森で、約20haあります。元は400〜500年前の中世の豪族の館から始まったとされ、江戸時代には高松藩主松平頼重の下屋敷、明治時代には陸海軍の火薬庫、大正時代には宮内庁の白金御料地と歴史を重ねて保護されてきたことから、豊かな自然がここに残された。 1949年に全域が天然記念物および史跡に指定されると同時に、国立自然教育園として一般に公開されるようになり、その後、1962年に国立科学博物館附属自然教育園となった。一般的な植物園や庭園と違い、自然の移りゆくまま、できる限り自然の本来の姿に近い状態で残そうという独特の考え方の元で運営されていることから倒木などもそのまま放置されています。
ここの特徴は、自然環境にほとんど手を加えず自然遷移にまかせているエリアとビオトープとして管理しているエリアがあります。
都市部の温暖化を防止するためには、クールアイランド化することが必要です。ビルの屋上や壁面のみでは、温暖化を抑えることはできません。町に緑を増やすことが一番です。公共施設や空き地、季節の都市公園等、探せばいくらでも緑地を増やせる場所があります。おりしも大規模な防災が叫ばれている中で、身近な緑地を増やしていくことが必要です。
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湿地帯 | 水生植物園 |
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水生植物園での自然観察風景 | 大蛇の松 |
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散策路 | 散策路 |
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