No.11 2005年5月

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鳩ヶ谷で見られる野鳥シリーズ24

ムクドリ(ムクドリ科)Sturnus cineraceus

菜の花畑で青虫を食べるムクドリ
菜の花畑で青虫を食べるムクドリ

ムクドリはスズメとハトの中間の大きさで、全国に分布する。黒褐色の体に白い頼、嘴のオレンジ色が目立つ。雌と若鳥は全身が褐色味をおびている。集団で塒をつくることから地域によっては、声がうるさい、洗濯物を汚して困る、という苦情が出るほど。東川口駅前通のケヤキ並木は塒となっており、苦情が多いとのこと。大きな群れを作り、群れの大きさは数千羽〜数万羽に達するところもある。埼玉県内では宮内庁の管轄となっている越谷の御料場の塒では、冬になると毎年10万羽以上の群れが集まってくる。スズメ同様市内では一番身近な鳥で繁殖期には戸袋や使っていない換気口などに巣を作って子育てをしている。子育て中は主に毛虫などの昆虫やミミズなどを食べているが、秋には柿の実に集まり食べ尽くすことがある。

幸い市内では柿を植えている家が多く、熟しても食べない家が多いらしくムクドリを始め、ヒヨドリ、カラス、ツグミ、スズメ、ウグイス、メジロといった鳥達が、それぞれになわばり争いをしながら上手く食べている。

自然の観察:

 5月 4日   エンマコガネ(1)が紫色の羽根を輝かせていた(桜町6丁目)。

 5月 9日   アオスジアゲハ、ナミアゲハ、ヤマトシジミ、エビイロカメムシなどがハルジオンの花に集まってきた。

ツバメが上空を頻繁に飛び交っているがこの近くに営巣しているのか?

1cm程度の大きさのマルモンサビカミキリがトマトの苗を植えたプランタンの上を歩いていた。クロウリハムシが数匹庭を飛び回っていた。(桜町6丁目)。

 5月14日 コメツキムシ(1)地上で逆さになっていた(桜町6丁目)。

 5月16日 コミスジ(1)桜町6丁目、ドクダミ開花、毎年よく開花している。花が終わって抜いても地下茎の一部がどこかに残っているのであろう。

 5月23日 クマバチ(2)、ニホンミツバチ(3)がノイバラの花で吸蜜していた。ゴマダラチョウがエノキの木の周囲を飛んでいた(桜町6丁目)。カラスムギ、チガヤ開花(本町3丁目:ヤクルト販売所裏の駐車場)。

 5月24日 ミカドガガンボがクモに捕まり、玄関ドアで暴れていたが、しばらくして動かなくなった。このようなところで弱肉強食の世界が垣間見られる。ミカドガガンボは足の長さと体の大きさを比べるとクモの10倍はあるのだが(桜町6丁目)。

クモに捕まったミカドガガンボ
クモに捕まったミカドガガンボ

 5月26日 柿の木にシジュウカラの巣立ち雛が3羽訪れ、しきりに梅の木について入るアブラムシをついばんでいた、生物農薬とは言い得て妙なり。

ナミアゲハが庭を飛び回っている、おそらくサンシヨウやカラタチに産卵するのであろう(桜町6丁目)。

 5月30日 本町2丁目のマンション・ハイランド鳩ヶ谷にツバメが営巣し雛を育てていた。この場所でのツバメの繁殖は始めてである。巣は1階と2階の間にある塩ビの雨樋上に皿状の巣を造っていた(この巣は家の傍にあるのでよく観察していたが雛が巣立ったのか、途中で放棄されたのか定かではないが、いつの間にか親鳥の姿も見なくなった)。

また、民家の塀の隙間で雨の中スイカズラの金銀花が開花した。エンマコガネ(1)が地上を歩いていた(桜町6丁目)。