No.66 2009年 12月

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鳩ヶ谷で見られる野鳥シリーズ (79)

コアジサシ Sterna albifrons

飛翔するコアジサシ

 春になると南の国から渡来し日本各地で繁殖して、秋になると南の国へ帰っていく渡り鳥。この様な鳥を夏鳥といいます。コアジサシの繁殖する河原や砂浜・埋め立て地は四輪駆動車や多くの人たちが入り込むような場所が多く、そこがコアジサシの集団繁殖地であることを知らないのでしょう。

砂浜に僅かなへこみをつくって産卵・抱卵・孵化という一連の子育て作業をしていますが、この過程で車や人に踏みつぶされてしまうことの多いこと。コアジサシの生息が脅かされています。

 市内では夏の間、芝川で飛んでいるのを見ることができますが繁殖する場所がないので移動の時に見かける程度です。アジサシの名の通り空から急降下して水面に頭部からダイビングするようにして魚を捕らえます。ツバメのようにスマートな体で翼が長いので長距離を飛ぶことができます。

自然の記録:

12月 1日 12月に入りましたが、オンブバッタがまだ健在です。ビニールで覆ったプランターの野菜類を食べているのか?いつまでみることができるか楽しみです。

12月 3日 ここの所、天気の変化が激しく今日も一日中冷たい雨が降りましたが、タンポポ、チチコグサモドキ、ハルジオン等のロゼットが大分大きくなってきました。

12月 4日 鳩ヶ谷氷川神社の参道や氷川神社のイチョウが黄金色に輝いて奇麗です。遠くのイチョウ並木を見に出かけるのも良いですが、身近にも良い場所があることを知ってほしいですね。鎌倉街道沿いの道を歩くと思わぬ発見をすることもあります。

12月 8日 植木鉢の壁にコカマキリが張り付き、2cmほどのホシホウジャクの幼虫がヤブガラシの葉に止まっていました。アメリカイヌホオズキが開花して、よく見ると結実しているものもあり、しばらく前から花が咲いていたようです。

江川と見沼代用水の合流点付近ではカルガモ4羽、オナガガモ雄2、雌1羽が採餌していました、見沼代用水の水量が多いために江川へ放流していますが餌が流れてくるのを見つけているようです。

12月 9日 昨日見つけたコカマキリは、手を合わせて拝むような形で落ちていました。最後の力を振り絞ってつかまっていたのかも知れません。

コカマキリ ホシホウジャクの幼虫

12月13日 江川では久し振りにセグロセキレイを観察しました。また、毛長川遊水池付近の毛長川でオナガガモの雌雄が逆立ちして採餌していました。

12月14日 どんよりとした寒空の中、上空をカワウが1羽通過、ハシブトガラス数羽が騒がしく繁殖行動がみられます。シジュカラ2羽、メジロ1羽が庭を一巡していきましたが餌は見つからなかったようです。これからの季節は動物性の餌探しは大変なことでしょう。

久し振りにウグイスも来てくれましたが、一声も発せず動きがなければ見落とすところでした。

12月15日 庭のピラカンサにオナガ10羽が集まり、賑やかに食事をしていきました。その後にウグイスがチャッチャッと鳴きながら(地鳴き)柿と梅の木を移動していきました。

安行慈林のマルエツストアへ行く途中でヒメジオン2株が満開になっていました。今日の温度は8℃程度でした。

12月16日 桜町6丁目と本町2丁目の狭い水路付近で今冬初のキセキレイを確認しました。この水路は、三光稲荷付近の湧き水が流れ込んでおり、透明な綺麗な水が流れています。

マルバスミレが開花(12/15)  残り柿を食べるスズメ

12月19日 大宮のソニックシテイで地球温暖化防止推進員の研修会があり参加しました。太陽光エネルギーや炭酸ガスを減少するための努力、等。現在コペンハーゲンで行われている気候変動枠組みがどのようになるか気になるところです。

12月20日 今日は北極圏からの寒波の影響とかで気温が下がり、初氷、初霜を観察しました。庭のダイコンやハコベなどの葉が初霜を被り真っ白になりました。

12月21日 寒波が続いて寒い朝を迎えました。一昨日の初氷に続いて霜柱を見ることができました。昨今は周り中コンクリートに囲まれたために土を見る場所が少なくなっているので霜柱もなかなか見る機会がありません。

三光稲荷の保存樹林の路上でシメが採餌していました。明るくなってしまった樹林ですが、市内では貴重な場所です。シメは冬鳥で草の実や木の実を主食としていますので市内の緑を増やしていきたいものです。

先日、はとがやに里山をつくる会が発足しました。鳩ヶ谷市民一人が木を一本ずつ植えると市内に5万本の植樹が可能になります。是非実現したいものです。

12月22日 ピラカンサの枝を剪定していたところウグイスが近くの藪を出入りしていました。

ピラカンサの実が熟しており、ヒヨドリ、オナガ、メジロ、ツグミ等が入れ替わり立ち替わり毎日飛来しています。おかげで食べかすが散乱し、木の下は糞で汚れています。

12月23日 本町2丁目と安行慈林の境界付近で久し振りにジョウビタキの雌を見ました。民家の庭を渡り歩いているようです。

12月25日 不思議なことに、オンブバッタがまだ生息していました。庭の野菜にビニールをかぶせておいたので暖かかったためか、一週間後には正月を迎えるのにと思いました。

      ナナホシテントウも畳の上を這っていました。

 

鳩ヶ谷から消えた生物・消えつつある生物 30

イタチの足跡 鴨川河川敷にて(京都府)

 子供の頃、家中を開け放っていたことが多かったのですがイタチが裏から表へと走り抜けていったことがありました。今から50年以上も前のことですが、その頃は夜になると屋根裏ではネズミとイタチの運動会が毎日のように行われていました。そのくらい餌になるネズミが多く生息していたのです。茶箪笥の引き出しを空けるとネズミの巣があり、子ネズミが10匹以上。何時も処理役は私でした。それから徐々にイタチを見る機会が少なくなりましたが、昨年、久し振りに天井裏に上がってみるとイタチの足跡がありました。湿った土の上ですと写真のように奇麗な足跡模様を見ることができます。河原などで見るイタチは敏捷ですが、時々立ち止まって両足立ちする姿は愛嬌があって可愛いものです。この様な動物が生息できる街作りも必要ではないかと思っています。

 

地球温暖化を考える(22)

調節池とビオトープ 

川口市荒川(河原町のビオトープ)

 新芝川と荒川の合流点付近にある通称、河原町はらっぱにはビオトープ池が創られています。

豊かな自然を取り戻すために、航走波(船が走ることによって発生する波)による護岸葦原や干潟の浸食を防ぎ、多様な生態系を守るため消波対策として木工沈床を設置する工事が行われています。

 しかし、この河原町自然地の一角にフットサルグランドとそれに付随した駐車場の計画があります。

河川敷を自然のままに利用するのは難しいのかも知れませんが、人の利用だけでなく、珍しい生物が生息していなくても、ごく当たり前の生物が住める環境づくりをするという事も必要なのではないかと思います。

下流側より上流方向 下流側より元郷ののっぽビルを望む
上流側より足立区農業公園方面を望む ビオトープ右側は荒川の木工沈床工事
設置された木工沈床

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八海山、駒ヶ岳、中の岳をのぞみ、魚野川と水無川が流れる緑豊かな八色原の一角に設けられた八色の森公園の一角に越後ワイナリーがあります。

そこの小さな野菜直売所を除いたところ、松ぽっくり、栗のイガ、蓮、等の炭飾りがありました。お正月用に床の間に置くのに丁度良い大きさでしたので入手しました。

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2009年度に観察された記録

野鳥:

カワウ、マガモ、カルガモ、コガモ、オナガガモ、ヒドリガモ、アメリカヒドリ、ハシビロガモ、キンクロハジロ、バン、ゴイサギ、コサギ、ダイサギ、アオサギ、オオタカ、ツミ、コチドリ、イソシギ、ユリカモメ、キジバト、ヒヨドリ、コゲラ、カワセミ、キセキレイ、セグロセキレイ、ハクセキレイ、ツバメ、モズ、ツグミ、ジョウビタキ、メジロ、ウグイス、シジュウカラ、ホオジロ、オオジュリン、アオジ、カワラヒワ、シメ、スズメ、ムクドリ、オナガ、ハシボソガラス、ハシブトガラス(43種類)

動物、等:

ハクビシン、タヌキ、アブラコウモリ(イエコウモリ)、シマヘビ(カラスヘビ)、ヒキガエル、ウシガエル、カナヘビ、ヤモリ、ミシシッピーアカミミガメ、クロイロコウガイビル、オオミスジコウガイビル、ナミギセル、ナメクジ、ミミズ、ヤケヤスデ、アシダカグモ、ジョロウグモ、オニグモ、ナガコガネグモ、オオヒメグモ、ササグモ、ヤサガタアシナガグモ、オオナミザトウムシ、メダカ、ヌマエビ、アメリカザリガニ、(26種類)

昆虫類:

カブトムシ、コクワガタ、コフキコガネ、カナブン、シロテンハナムグリ、ハナムグリ、コガネムシ、アオコガネ、センチコガネ、クロマルエンマコガネ、クリイロコガネ、クロコガネ、ビロードコガネ、オオシデムシ、ゴモクムシの仲間、キマワリ、ヒメキマワリ、ナガゴマフカミキリ、ゴマダラカミキリ、オオゴミムシ、サビキコリ、コメツキムシ、トラフコメツキ、アオオサムシ、マルガタゴミムシ、マルカメムシ、ツチカメムシ、ヨコズナサシガメ、ホソヘリカメムシ、ブチヒゲカメムシ、アカヘリカメムシ、ホソヘリカメムシ、ナガメ、ホオズキカメムシ、ヒゲナガカメムシ、タデマルカメムシ、オオメカメムシ、オオアメンボ、ツツジグンバイ、ヒメカメノコテントウ、ニジュウヤホシテントウ、ナミテントウ、キイロテントウ、ムナグロナガハムシ、ヨツボシハムシ、ルリクビボソハムシ、キベリクビボソハムシ、ウリハムシ、クロウリハムシ、ブタクサハムシ、コクゾウムシ、ナミアゲハ、キアゲハ、クロアゲハ、アオスジアゲハ、ナガサキアゲハ、カラスアゲハ、ツマキチョウ、モンシロチョウ、モンキチョウ、キチョウ、アカタテハ、ヒメアカタテハ、スジグロシロチョウ、ベニシジミ、ヤマトシジミ、ルリシジミ、アカシジミ、ツバメシジミ、ウラギンシジミ、ウラナミシジミ、キタテハ、ルリタテハ、ミスジチョウ、コミスジ、ゴマダラチョウ、ツマグロヒョウモン、ヒメジャノメ、ヒメウラナミジャノメ、キマダラヒカゲ、ヒカゲチョウ、キマダラセセリ、ダイミョウセセリ、イチモンジセセリ、ツマグロオオヨコバイ、カクモンヒトリ、ホシホウジャク、オオスカシバ、キイロスズメ、シモフリスズメ、ナカシロオビエダシャク、ヒロオビトンボエダシャク、モンクロエダシャク、ツゲノメイガ、シロオビノメイガ、ブドウスカシクロバ、スジモンヒトリ、ウスキミスジアツバ、カノコガ、アカハラゴマダラヒトリ、シマケンモン、ゴマフリドクガ、ハラビロトンボ、シオカラトンボ(ムギワラトンボ)、オオシオカラトンボ、コシアキトンボ、ウスバキトンボ、ナツアカネ、カトリヤンマ、オニヤンマ、ハグロトンボ、ビロードツリアブ、ホソヒラタアブ、サキグロムシヒキ、シオヤアブ、ハラキンミズアブ、ミツバチ、ハラナガツチバチ、コンボウヤセバチ、チュウレンジバチ、チャイロハバチ、カブラハバチ、コスズメバチ、クマバチ、オオモンクロべッコウ、イエバエ、ショウジョウバエ、ベッコウバエ、キイロガガンボ、ミカドガガンボ、ハラビロカマキリ、ヒシバッタ、アオマツムシ、ウスグモスズ、イナゴ、マダラカマドウマ、アワフキムシ、ニイニイゼミ、アブラゼミ、ミンミンゼミ、ヒグラシ(140種類)

植物:

スズメノエンドウ、カラスノエンドウ、シロバナツメクサ、ミソハギ、クローバー、クズ、セリ、ナズナ、ハコベ、タネツケバナ、オランダミミナグサ、キュウリグサ、コオニタビラコ、ハルノノゲシ、オニノゲシ、ハルジオン、ゲンペイコギク(ペラペラヨメナ)、ハハコグサ、チチコグサモドキ、カントウタンポポ、セイヨウタンポポ、交雑タンポポ、オオジシバリ、ハキダメギク、タチツボスミレ、カタバミ、ホトケノザ、ヒメオドリコソウ、カキドオシ、オオイヌノフグリ、タチイヌノフグリ、カラスウリ、クワクサ、フキノトウ、ヤブカンゾウ、キンミズヒキ、クサイチゴ、オヘビイチゴ、ヒゴスミレ、ムラサキケマン、キケマン、イタドリ、ミズヒキ、ホウチャクソウ、ヤブカンゾウ、エビネ、コナスビ、シロザ、スベリヒユ、コニシキソウ、コバノタツナミ、ヤエムグラ、カラスビシャク、ウラシマソウ、ムサシアブミ、ヒルザキツキミソウ、ヒルガオ、ボタンクサギ、ヤナギ、紅梅、白梅、君子蘭、テイオウダリア、シュロ、アオキ、ロウバイ、スイセン、フクジュソウ、ハナカタバミ、クスノキ、アカマツ、スダジイ、サザンカ、チャ、モモ、サクラ、ソメイヨシノ、ボケ、ハクレン、コブシ、ドウダンツツジ、ヤマブキ、テイカカズラ、ヒヨドリジョウゴ、ゲンノショウコ、ヨウシュヤマゴボウ、カラムシ、トキワツユクサ、ヤマノイモ、オニドコロ、エノコログサ、オヒシバ、チカラシバ、チジミザサ、ジュズダマ、オギ、ムラサキサギサギゴケ、タケニグサ、ヤブガラシ、キバナコスモス、ヒガンバナ、モミジバルコウソウ、クコ、フトイ、サンカクイ、コガマ(102種類)