No.14 2005年 8月

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鳩ヶ谷で見られる野鳥シリーズ27

ドバト(カワラバト)(ハト科) Columba livia domestica

ドバト(カワラバト)

ユーラシア大陸に分布するカワラバトが畜用変種として家禽化され、伝書鳩あるいは愛玩用に飼育されたものが二次野生化して、公園や神社・仏閣で増加している。
 ハトは「平和の使いとして」愛されてきたが、近年はハトが保有する人畜共通感染症の立場から、公園などで餌をやらないように条例化しているところが多くなった。特に危険な感染症はクリプトコッカス症(芽胞性の真菌症)で感染すると肺や脳などが冒される怖い病気である。又、駅やマンションなどに営巣し下を通る人に糞を落してみたり、洗濯物を汚したり被害が多くなっている。鳩に餌をやらないでくださいと張り紙や立て札を立てても、その前で餌をやる人たちが後を絶たないのは困ったものである。市の鳥であるキジバトよりもー回りほど体が大きく、嘴も太いのでポップコーンやパン屑なども一飲みで食べてしまう。

自然の記録:

 8月 1日   ミンミンゼミ初鳴き、ホシホウジャク飛来、プランターのトマトにカメムシの幼虫多数発生。葛の葉にウラナミシジミが飛来した(桜町6丁目)。

 8月 3日   アブラゼミ、ニイニイゼミの鳴き声がようやく活発になるも例年に比べ少ない。今朝はアブラゼミの抜け殻2つ確認。ウグイスが中央病院の林でよく鳴いている。柿の木にアオイラガが大発生、50匹以上が地上に落ちた。クサカゲロウも柿の木の葉陰に留まっている。

 8月 8日   連日、ミンミンゼミ、アブラゼミが庭のどこかで羽化しており、柿の木はにぎやかである。家の改修工事のため、ここの所昆虫の出現が減っている。イヌ走りに作った側溝にアオオサムシが落ちていた。10cmほどの高さの側溝であるが上がれずにもがいていた。生物にとって側溝は危険な場所になることがよく解った。明日は、側溝に蓋を掛けるので1晩だけ昆虫が落ちなければと願っている。

 8月12日 アブラゼミ(10)、ミンミンゼミ、アオスジアゲハ、コガネムシ(2)、アオイラガが大きく成長し、柿の木から落ちてくる。夜は久し振りの集中豪雨的な雨に加えて雷が長時間に亘って光っていた。その影響で武蔵野線が全線不通になったようである。

 8月13日 ツクックホウシ(初囁き)、昨夜からの降雨の影響か20cmほどのミスジコウガイビルが庭を徘徊している。午後17時過ぎから30分ほど集中的な雷雨があった。

 8月15日 カラタチの木の葉が丸坊主になった。クロアゲハとナミアゲハの幼虫が10匹以上、あるものは地上を這っているものもいて、1匹は蛹になりかけていた。目に付いたものを捕まえてユズの木に移動させた。3令幼虫から終令幼虫まで色々で、捕まえるとクロアゲハの終令幼虫は紅色の臭角をだし、ナミアゲハの幼虫は黄色い臭角を出して威嚇しているようであった。ユズの葉に置いたところ元気で動き始めた。
 市内では珍しいクマゼミが桜町6丁目で鳴いていた。オオスカシバが八重クチナシに、ダイミョウセセリがヤブガラシに飛来、それぞれ好みの植物を求めて集まってくる。キマダラヒカゲは昨日降った雨の水たまりで吸水していた。植木鉢の整理をしているとヒラタアオコガネ、アオオサムシ、カナヘビ、ヤモリ、ナメクジ、多数のアリなどが出てきた。

キマワリ 窓ガラスのヤモリ
キマワリ 窓ガラスのヤモリ

 8月17日 夜、家の廊下をヤモリの子(約5cm)が歩いていた。翌朝玄関前で10cmほどのヤモリが死んでおり、アリが無数に群がって巣に運ぼうとしていた。アリの巣の入り口にはアブラゼミの羽根が穴を塞いでいた。おそらく骸となったアブラゼミを運んできたのであろう。物干しの洗濯物の廻りをクマバチが飛び回っていたが吸水でもしにきたのか(桜町6丁目)。

 8月18日 スべリヒユ、アオビユ、ミチヤナギが本町郵便局前の歩道で開花、スミレが2株種をつけていた。アスファルトの瞭間から逞しい限りである。本町2丁目のアパート後の空き地ではメヒジワ、オヒジワ、エノコログサがはびこっていた、半年の間にこれだけ生育するものか。本町2丁目旧清水病院の跡地ではアブラゼミ、ミンミンゼミ、ツクツクホウシが鳴き競い、すばらしいセミ時雨となっていた。ヤクルト裏の駐車場ではアメリカオニアザミが2株、本町2丁目の道路脇の空き地で1株開花して、すでに綿毛が飛んでいるものもあり市内に広く生育する可能性がある。自宅庭でも1株芽を出したので大きくなる前に摘み取った。

植木鉢の下からハサミムシが出てきた、久し振りである(桜町6丁目)。

 8月20日 ヒメキマダラセセリ、オオスカシバ、ヤマトシジミが飛来、ツクツクホウシ、ミンミンゼミがよく鳴いている。アブラゼミは相変わらず10匹以上が集まってきている。オオクロハバチ、キオビツチバチ、キイロスズメバチ、クロヤマアリ(桜町6丁目)。

 8月22日 三光稲荷・中央病院の林ではミンミンゼミ、ツクツクホウシ、アブラゼミの合唱が見事でした。三光稲荷ではナミアゲハ、アオスジアゲハが飛び回っていた。

 8月23日 オオヒラタゴミムシ(3)、マルガタゴミムシ(1)、アオオサムシ(2)、コガネムシ(5)、コミスジ(1)、フタモンアシナガバチの巣(約10cm)、土から出てきたツクツクホウシが脱皮することなく死んでいた(桜町6丁目)。シジュウカラが久し振りに庭に来て囀っていた。

 8月26日 キマワリが長い足で庭を歩き回っていた(桜町6丁目)。

 8月27日 オニヤンマがラクダ坂付近を飛んでいた。

 8月29日 小さなハチドリのようなホシホウジャクが最近よく庭に現れる。マメコガネ、キマワリ、ハラビロカマキリ、キマダラヒカゲ、ナミアゲハ、アオスジアゲハ、ヤマトシジミ、ダイミョウセセリ、アオバハゴロモ、ベッコウハゴロモ、ヤモリ、トカゲ、ミンミンゼミ、アブラゼミ、ツタツクホウシ、など今日の庭はお客様が大勢であった。

クズのツルを伐採中、トビイロスズメの幼虫を見つけた。トビイロスズメはスズメガ科ウンモンスズメ科に属し、終齢幼虫の体長は80〜85ミリ。頭部は大きく幅約9ミリあり、卵円形を呈しています。尾角は短く長さ4.5〜5ミリ、先端に向かって急に細くなり、腹側に湾曲しています。緑色型と黄色型がいます(黄色型は稀です)。緑色型は全体が黄緑色で頭部は緑色が強く、口器及び胸脚は橙褐色です。越冬は幼虫越冬です。6月〜7月の羽化の前に蛹化します。幼虫は8月〜9月にみられます。

食草はダイズ、ニセアカシア、ハギ、フジ、クズなどのマメ科植物。

 8月31日 ルリタテハ、キタテハ、キマダラヒカゲ、ウラナミシジミ、ヤマトシジミが飛来した(桜町6丁目)。